5年前に結婚。結婚前、子供はいらないと思っていましたが、1人は欲しいと思うようになり、不妊治療を開始。生理は2回ある月もあれば(過多月経)無い月も。生理期間は長めで、AMH (抗ミュラー管ホルモン)の数値が1以下。病院では無排卵月経と診断されました。超音波検査では卵胞のサイズが14mmで、採卵したら空胞 。病院の先生に漢方薬で卵の質を良くしてみたら?と勧められたので御来店されました。排卵誘発剤の注射も迷われていました。FSH数値の上昇や多胎妊娠の可能性も慎重になり、レトロゾールと漢方薬を一緒に使うことにしました。
(当局が行ったこと)
基礎体温表は一層性だったので、無排卵でホルモンがうまく届いてないと判断しました。仕事で海外出張が度々あり、ストレスで過食気味。脳下垂体からのホルモンの伝達分泌を高める事が大切です。その為の煎じ薬と、卵巣の機能を高め血流をよくする漢方薬、ストレスを軽減する効果が期待できる漢方薬をベースにしました。漢方スチ ームは月2回利用。
服用後84日目、低温期が12日間になりました。
服用後125日目、低温期が14日間になり、基礎体温が2層性に整ってきました。
この間に5回採卵。空胞や未成熟卵もありますが、自力での排卵の兆候も見られようになりました。
服用後250日目、超音波にて四つの卵子が見えて採卵。顕微授精にて、3つが受精成功、その内2つが初期胚で1個は胚盤胞4BCに成長。
次周期に再び採卵、顕微授精にて胚盤胞4BC、4ABがさらに2つ出来て、前回の受精卵合わせて四つ凍結保存。4ABをシート法で移植しました。
漢方スチームは月4回に増やし、移植前日にもスチームを利用。
その周期に妊娠陽性反応が出て、女の子を出産されました。
(爛先生の見解)
無排卵月経は、現代の女性にとても多いです。不規則な生活リズム (睡眠時間がバラバラ、休みの日にまとめて睡眠をとる)、急激なダイエットなどが原因です。RAさんは20代で20キロのダイエットをし、1年以上生理がなかったようです。今は月経があるから「排卵している」と思っていました。基礎体温表から、排卵がない状態が判明。ホルモンの分泌をあげる為、食生活の見直し、慢性的な寝不足やストレスを解消しながら、漢方スチームと漢方薬で卵子のグレードを高めるように考えました。
漢方薬を開始してから低温期が整うのがとても早い方でした。10日ごと利用された漢方スチームの効果も大きかったと思います。
34歳で結婚して7年、体外受精5回。以前から生理不順がある。産婦人科でAMH(抗ミューラー管ホルモン) 数値を検査すると32歳でしたが、自然妊娠しませんでした。フーナーテストで異常はなく、不妊治療開始から1年目にロング法で採卵、5個凍結できました。1回目の体外受精で陽性反応が出て成功するも、妊娠10週目で流産。それから5周期、子宮の内膜を休めてから、凍結卵を3回戻したがどれも着床せず、少しでも不妊治療にかかるお金を工面するために、1日5時間の立ち仕事をしていたため、凍結卵を戻すタイミング不足と仕事上のストレスも溜り、ご相談に見えられました。
生理周期は25日。逆上せ、火照りが強く、肌荒れも気になる。便通は悪く、生理前は胸痛、不眠がある。
(当局が行ったこと)
食事は動物性のたんぱく質が多く、尿が濃く、便通も悪い。舌(写真)にもあるように痰湿が多く眠りの質も悪い。清熱利湿の漢方薬と気鬱を改善する漢方と、吸収のよいカルシウム液をお勧めしました。服用後23日目、眠りの質が良くなりイライラする事がなくなりました。35日目、吹き出物が減り、生理の周期が28日になりました。
最後の凍結卵を戻すタイミングに合わせて漢方スチームを利用し、体外受精をしました。服用後156日目、妊娠・その後、心拍確認、妊娠中も漢方スチームを利用されて元気な女の子を出産 (2750 グラム) されました。
(爛先生の見解)
受精卵はグレードが高いにも関わらず、着床しない事への強い焦り、凍結卵が無くなった時に再びロング法で採卵を始めることに関する危機感を強く持たれていました。立ちっぱなしのお仕事も影響されたと思います。
よく食べ、甘いものが好きな方にストレスが強くかかると、妊娠率が低下する傾向があるように思います。それらを漢方薬で取り除きながら、漢方スチームを凍結卵を戻すタイミングに合わせて利用することで、着床だけでなく、安胎効果もあったのだと思います。
37歳での結婚と同時に、妊活スタート。通水検査、ご主人のフーナーテストは異常なし。1年後、自然妊娠するも妊娠10週目で心拍確認出来ず流産。体外受精へステップアップし、ロング法で半年後に8個採卵。その内の1個が受精卵(グレードは悪い)、同月に移植も陰性。
2ヶ月後に顕微授精で6個採卵(その内5個が未成熟卵)、残りの1個の受精卵を初期胚凍結(グレード3BA)。
2ヶ月後に移植、7日後に妊娠陽性反応があるものの妊娠10週目で流産
リン脂質抗体は異常なし、染色体異常も問題なし。生理周期は38日〜40日。生理痛は酷く、排卵期のオリモノも少ない。低温期は36.6℃と高い。便秘でイライラ感が強い。卵子の質やミトコンドリアと漢方薬の繋がりに感心を持たれて来客。
(当局が行ったこと)
逆上せ感、口渇が強い。低温期が短く、高めで卵胞の成長も悪い。高温期は長続きしない。低温期、高温期にあわせて漢方薬を服用。同時にミトコンドリアの活性に必要な食べ物と呼吸法を伝える。漢方スチームは高温期のみ利用。
服用後62日目、イライラ軽減とほてり、逆上せが半減、口渇も緩和。便通は3日に1度から2日に1度になる。
服用後104日目、生理時に痛み止めの薬を飲まなくても過ごせるように。頭痛も軽くなり、眠りの質が良くなる。舌のひび割れも消失。
服用後162日目、卵胞の大きさが20㎜に成長、オリモノも確認出来るように。高温期の体温のがたつきや急激な体温低下が改善。低温期は36.3度までに落ち着く。
服用後211日目、体外受精。
採卵8個。3個は変性卵で、残りの5つの内3個は胚盤胞で凍結(グレードG4AA)。
服用後312日目、移植(体外受精のG4AA、移植前に漢方スチームを利用)。
10日後に妊娠反応。
無事に3140グラムの男子を出産。
(爛先生の見解)
採卵出来るが未成熟卵が多く、受精卵が出来るのが1個だけで毎回初期胚でした。卵子の質が低下していたと推測されます。食生活の乱れ(肉中心、野菜不足)、ストレス (電話のオペレーター)、日頃からのイライラ感は活性酸素を打ち出し、ミトコンドリアの活性を低下させます。
舌のひび(陰虚)から気、血、精の減少が気になりました。体外受精でロング法を利用していると、排卵誘発剤の過度の使用で子宮の内膜が薄くなり、着床率だけでなく妊娠の持続が難しい事もあります。低温期が高く、高温期が急に下がる方には、陰陽を考えた周期療法と高温期の漢方スチームが有効だったと判断します。