産まれて間もない頃に脳性小児まひを患い、今もてんかんの症状がある。子供の頃から様々な薬を服用。30年前位から全身に湿疹が現れる。病院では原因不明と診断。
てんかんに対しては「デパケン」を、湿疹の改善には痒み止めの内服薬を服用。痒みで夜眠れない事があり、てんかんの発作も酷くなりがち。何とか痒みだけでも改善させたくて来局。
湿疹は、東洋医学では体内に滞る湿熱が原因と考えます。邪気の侵入を予防する漢方と、解毒を意識した漢方を提案。
病院薬と併用しながら続けました。服用開始2ヶ月後から足や腕の湿疹が現れなくなる。服用開始、4ヶ月には全身を覆っていた発疹もなくなる。漢方の影響か、麻痺の症状も軽くなり、ご自身で衣服を着脱できるようになりました。写真は漢方服用開始から4ヶ月後のものです。
慢性蕁麻疹は、良くなったり、悪くなったりを繰り返します。状態は、発疹や斑疹が、出たり消えたりします。漢方では、主に解毒との関わりを見ていきます。中でも、「肝」の働きが重要と考えます。肝臓は、西洋の考えでは解毒、代謝の臓腑として考えます。漢方ではその働きに「蔵血(ぞうけつ)」と「疎泄(そせつ)」をプラスします。これは、血液を貯蔵、浄化し、解毒をする事で、体の生理的な機能が維持されると考えます。ストレスやプレッシャーなどが加わると、肝に負担がかかり湿疹の原因になります。よって「肝」の働きを改善する事で症状を緩和するよう努めます。